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教師による有形力の行使は体罰か懲戒か?全面対決“学校vsモンペ”

教師による有形力の行使は体罰か懲戒か?全面対決“学校vsモンペ”
相談者
私は公立小学校の教師をしています。数か月前、小学3年生の男児Aが他の児童を殴ったり蹴ったりしているのを見て、Aに「やめなさい」と言って注意しました。Aはいったんおとなしくなりましたが、私がその場を立ち去ろうとした瞬間、私の背中にパンチを繰り出してきました。私は思わず頭に血が上ってしまい、逃げようとするAの腕をつかんで、「ふざけるな!」と怒鳴ってしまいました。Aは泣きながら「ごめんなさい」と謝るので、私は「もう二度とこんなことをしちゃダメだぞ」と言ってAを許したのですが……。それから1週間後、Aの保護者であるXから、「先生からの体罰が原因でAがPTSDになった。訴えるぞ!」というクレームが学校に来ました。私は悪いことをしたんでしょうか?

最近は学校の先生も大変です。何かあるとすぐにクレームを入れてくる頭のおかしい保護者が多く、その対応に追われて、本来の職務である教科指導に時間を割けないからです。そんな先生にとって、体罰関連のクレームはヒジョーに厄介!どう対応するのがいいのでしょうか?

学校教育法が禁止する体罰とは何か?

学校教育法11条は次のように定めて、ただし書で体罰をはっきりと禁止しています。

校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。

問題は、何が「懲戒」で何が「体罰」なのか、という点です。

先生が生徒を殴ったり蹴ったりするなどの暴行は明らかに体罰でしょう。では、生徒の頭を軽くポンッと叩くのは?生徒の体を押さえつけるのは?生徒を怒鳴りつけるのは?いずれも体罰になったりならなかったり……。現場の対応はいろいろです。

2018年5月には、滋賀県大津市の南郷中で、ソフトテニス部2年の男子生徒が、部活中に顧問の教師から「校舎周囲を80周走れ」と命じられ、走っていたところぶっ倒れてしまいました。当時の気温は30.1度。救急搬送された生徒は熱中症と診断されました。生徒が練習中にミスばかりしていたなどの理由から生徒を走らせた顧問の行為こそ、体罰というべきじゃないでしょうか?

同中の平松靖之教頭は「行き過ぎた不適切な指導で、保護者におわびする。すでに顧問を指導した」とコメントしたそうですが、いやいや、「不適切な指導」というレベルじゃないでしょ?この顧問は懲戒解雇すべきなんじゃないですか?

大津市といえば、いろいろ有名なところですからね。熱中症で生徒がぶっ倒れたくらいでは、なんてことないのかもしれません。恐ろしや……。

それはさておき、一般的に体罰は「違法な有形力の行使」とされています。有形力とは、殴る蹴るなどの肉体的な暴力のことです。一方、光や熱などを使った攻撃は無形力とされます。

文部科学省は、何が体罰に当たるかの参考例を示しています。それによると、「身体に対する侵害を内容とするもの」「被罰者に肉体的苦痛を与えるようなもの」は体罰と考えられます。生徒を平手打ちしたり転倒させたりするだけでなく、生徒をトイレに行かせない、苦痛を訴える生徒をずっと立たせておくなども体罰なんですって。南郷中の80周は明らかに体罰のような気が……。

一方、放課後の居残りや罰当番、立ち歩く生徒の叱責などは懲戒に当たるとのこと。また、教師が自分や他の生徒を守るためにやむなく行った有形力の行使は、正当防衛や正当行為として、違法性がないとされます。

教育的指導の範囲を逸脱した有形力の行使は違法

実は、最高裁の判例に、教師による児童への有形力の行使が体罰にあたるかどうかが争われた事例があるんですよ。

公立小学校教諭のAは、面識のない2年生男児B(被上告人)から悪ふざけを受け、最後にはお尻を2回蹴られました。これに立腹したAはBを追いかけて捕まえ、Bの胸倉をつかんで壁に押し当て、大声で「もう、すんなよ」と叱りました。フツーなら、Bが「ごめんなさい」と言って終わるはずですが、そうならなかったんですよ。

その夜、Bは自宅で大声で泣き始め、母親に「眼鏡の先生から暴力をされた」と訴えます。さらに後日、夜中に泣き叫んだり食欲が低下したりするといった症状も現れ、通学できなくなって病院で治療を受けることに。

しばらくしてBは回復して元気になりましたが、怒りが収まらないのはBの母親。「子どもがPTSD(心的外傷後ストレス障害)になったじゃないのよ!」と学校に怒鳴り込む始末。

結局裁判になって、1審2審ともに、Aによる有形力の行使が体罰に当たるとされて、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償請求を認めました。しかし、それを覆したのが最高裁でした。最高裁は、平成21年4月28日の判決で次のように述べています。(全文はこちら

今日の判例Aの本件行為は、児童の身体に対する有形力の行使ではあるが、他人を蹴るという被上告人の一連の悪ふざけについて、これからはそのような悪ふざけをしないように被上告人を指導するために行われたものであり、悪ふざけの罰として被上告人に肉体的苦痛を与えるために行われたものではないことが明らかである。Aは、自分自身も被上告人による悪ふざけの対象となったことに立腹して本件行為を行っており、本件行為にやや穏当を欠くところがなかったとはいえないとしても、本件行為は、その目的、態様、継続時間等から判断して、教員が児童に対して行うことが許される教育的指導の範囲を逸脱するものではなく、学校教育法11条ただし書にいう体罰に該当するものではないというべきである。したがって、Aのした本件行為に違法性は認められない。

最高裁は、児童が怖がったとか、児童がその後心身に不調を来したとか、児童側の事情から判断するんじゃなくて、Aの行為が「教育的指導の範囲を逸脱する」かどうかから評価したんですね。ヒジョーに真っ当な判決だと思います。

もちろん、教師が児童に配慮するのは当然です。そして、児童に対して暴力的なことをしないという原則をゆるがせにしてはいけません。

だからといって、教師による有形力の行使を何でもかんでも「体罰だ!」と決めつけてしまっては、教師は委縮して職務を全うできないでしょう。ちょっと大声で叱るだけでクレームになるんじゃ、叱る気すら失せてしまいます。

最近のガキどもは、親から叱られないのか、叱られることに過剰反応します。そのくせ、「自分は絶対正しい」という歪んだ“自尊心”ばかりが発達していて、不都合があるとすぐに「他人が悪い」と騒ぎ始めます。そんなガキどもが公立学校にわんさかいるから、学級崩壊やいじめといった問題が噴出して、先生方も頭を抱えます。

で、学校を困らせる原因を作っているのが、今回の裁判に出てきたようなモンスターペアレント、通称「モンペ」!こいつらが自分のガキをきちんとしつけないから、学校だけじゃなく、日本全国でトラブルが発生するんですよ。

今回の裁判の原告である母親も、正しいことをした先生を恨んで訴訟を起こすって、どんな神経してるの?おまえのようなバカ親がいるからガキが野生猿化して、学校が大変なことになってるって、わからない?

上告審で母親の敗訴が確定したわけですから、学校側はこの母親を威力業務妨害罪で刑事告訴してもいいくらいです。

これから学校には、カウンセラーじゃなくて顧問弁護士を配置して、頭のおかしいモンペを法的に黙らせるようにした方がいいと思います。

学校の先生は、モンペから身を守る方法を考えるべし

相談者のケースも、最高裁判例と似ています。裁判になったとしても、相談者の行為が体罰とは認定されなさそうです。

ただ、教師による有形力の行使が体罰に当たるかどうかは個別判断になりますし、裁判官によっても結果が変わるでしょう。なので、実際に裁判にならないと分からないのも確かです。

いずれにしても、学校の先生は、モンペから身を守る方法を考えておいた方がいいですよ。

まあいっか
最近は、長時間のハードな練習が常態化している「ブラック部活」なども報道されて、教師の長時間労働が問題になってるよね。日本の学校の良くないところは、学校の仕事を何でもかんでも教師に押し付けることなんじゃないかな?
ぼっちだこ
塾や予備校みたいに、教科指導と進路指導、採点業務などを分業化して、教師の負担を減らせばいいと思う。特に部活やクレーム処理などは専門家に任せた方が、教師にとっても生徒や保護者にとっても安心だろうし……。公教育にメスを入れない限り、子どもたちの学習権はきちんと保障されず、結果として日本の国力の衰退にもつながる気がするよ。

注意当サイト記載の相談事例は全てフィクションです。記事中の相談者は実在せず、記事を作成することにより管理人が報酬を得ているわけではありません。そのため、弁護士法72条に規定される非弁行為には該当しませんので、この点は十分にご理解願います。

実際の法的トラブル解決に関しましては、弁護士などの専門家に必ずご相談ください。法律関連のトラブルを解決できる専門家を全国1,000以上の登録事務所から案内する「相談さぽーと」がとても便利なのでお勧めです。

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